理事長あいさつ
社会福祉法人ふじの郷は、静岡県内の自閉症児の親の有志が、努力と熱意により10年以上の歳月をかけて平成8年(1996年)に設立されました。
同年12月には、静岡県唯一の自閉症専門入所施設「さつき学園」が設立されました。静岡県の自閉症者が学齢期を終えた後の拠り所として開設されました。同時に自閉症児・者の相談センターの役目も担うことも期待されていました。
その後幾多の苦難な道を辿ってまいりましたが、多くの職員の努力と保護者の協力もあって、入所者の多くは日々安穏な生活を過ごしています。
設立当時の思いでもある自閉症者専門施設として、県内に第2弾として平成27年(2015年)に多機能型通所事業所「ふじあざみ」を開設しました。令和元年に富士市の区画整理事業により、開設間もない建屋が移転を余儀なくされました。この建屋移転は、開設後の幾つかの問題・課題を解消すべく、平屋建てに改めました。毎日通ってくる利用者は、時間毎の課題に取り組み、変化に富んだ充実した毎日を過ごしています。
さつき学園は開設当初から、地域との係わりを積極的に行ってきました。毎年秋に行われるさつき学園祭は、町屋地区や近隣企業の方々も参加・協力していただいておりますが、一昨年来のコロナ禍で、ここ2年間は園内だけの祭となっています。早く従来のようなにぎやかな祭ができることを祈念します。
また、学園では御殿場市ふれあい祭や、町屋地区の花壇整備に職員共々楽しく参加し、多くの交流を図ってきました。その祭に園内で栽培した「花苗」をさつき祭同様に販売して多くのファンを獲得しています。さらに地域とのつながりや貢献として、2019年(平成31年)にグループホーム「けやき坂」を開設とともに、御殿場市の発達障害者等の災害避難施設として、「絆」棟を建設しました。
けやき坂の利用者さんは新しい住まいでゆったりと自分の時間を過ごしております。
同年、発達障害児を中心とした放課後等デイサービスとして「神山さつきの森」を開設しました。施設内だけに留まらず、公共施設や地域に積極的に出て、充実した社会生活ができるように取組んでいます。多くの父兄の方々から、大変感謝されております。
社会福祉法人ふじの郷は4事業体と規模は大きくなりましたが、まだまだ多くの方々のご協力とご支援が必要です。これからも、これまで以上のご支援とご協力をお願い申し上げます。
理事長 佐野伊三夫